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帰り道、急な階段の歩道橋がある
きょうは日差しが強く、昇るのもいやになるくらい
そんななか、杖をついたおばあちゃまが。
一段昇って、手に持つ杖が邪魔だったのか立ち止まる
だんだんそのおばあちゃんに近付いてくるわたし
迷った末、声を掛けた
お家はすぐそこだから、だいじょうぶ と言う
そうか、運動になるしね、ゆっくり行ってね、 とわたし
背中越しに ありがとね、と言われる
わたしは学生のとき、私鉄を使って通学していた
いつも最寄り駅の駅員さんで、優しそうなひとがいて
決まってそのひとには挨拶をしていた
顔を覚えてくれて、会うとひとこと会話する
そんな関係がすきで、接客という仕事をはじめるきっかけになった
例えば病院の受付やコンビにでもいい
いつも何気なく使うところに、そんないい顔や心地よい空気を感じられたら
もっとずっと暮らしやすくなるのに、と思う