じてんしゃ
日差しはあっても、あたたかさが感じられない。
寒さがぐんと厳しきこの頃。
みるのお散歩も、なんとなくおっくうになり
はずむ彼の足取りに引っ張られるように歩く。
ちいさな丘を登りきったら、ふたりおじいさんが居た。
みるみるを見て、「洋服着ちゃって」なんて話しかけられる。
「城跡はどのへんだね?」
観光客かな?いろいろ説明すると、
「ウォーキングじゃかったるいから、自転車できたんだよ」
見ると、明らかに家にあったママチャリに荷物を積んできた感じ。
けっこう近所のひとかな。
その後、ふたりは丘の横の下り坂を
自転車をキィキィ言わせながら下り去っていった。
奥さんとふたりでウォーキングするひとはよく見かけるけれど
男のひとふたりで、自転車コギコギはなかなか見ないよ。
でも、楽しそうでなんだか子どもみたい。
ほわっとするひと時だった。